2023年8月24日の「奇跡体験!アンビリバボー」で、アトランタオリンピック爆発テロ事件でヒーローと称えられたリチャードジュエルが、後に犯人と疑われ、マスコミからも世間からも叩かれた件について取り上げます。
リチャードジュエルの話は映画やドラマでも何度も取り上げられており、記者とFBIの関係性がヤバかったとも言われています。
リチャードジュエルの実話はどんな話なのかネタバレを、そして記者とFBIの関係性についても調べます。
- リチャードジュエルの爆発テロの実話ネタバレ
- FBIとリチャードジュエルの関係は?
- FBIとマスコミの関係は?
- 題材になった映画やドラマは?
- リチャードジュエル死去
今回はアトランタオリンピック爆発テロ事件でヒーローから容疑者にされたリチャードジュエルについてまとめます。
リチャードジュエルの爆発テロの実話ネタバレ
事件が起きた日:1996年7月27日
どこで:ジョージア州アトランタ オリンピック公園
被害者:1人死亡、111人負傷(数日後さらに1人死亡)
起きた出来事:パイプ爆破テロ事件が起こる
警備員のリチャードジュエルが爆発前に爆弾を発見し、ジョージア州の捜査員に通報した
犯人:エリックルドルフ
アトランタオリンピックが行われていた中、オリンピック公園でパイプ爆破テロが起こりました。
その公園で警備をしていたリチャードジュエルが爆発前の爆弾を発見し、ジョージア州の捜査員に通報し、そこにいた人々を避難させました。
その最中に爆弾が爆発し、一人死亡、111人が重軽傷を負いました。また一人が心臓発作のため数日後死亡しました。
当初リチャードジュエルは爆発を発見したヒーローと称えられていましたが、FBIによって容疑者として捜査され、実際は無実だったにも関わらず、マスコミには真犯人のように扱われました。
10月になりFBIがリチャードジュエルは容疑者でないと発表するまでマスコミはリチャードジュエルが推定犯人として取り上げていました。
翌年とさらにその翌年、1997年と1998年に3回の爆弾テロが起こり、FBIはエリックルドルフが容疑者であると断定しました。
2003年になりエリックルドルフは逮捕され、2005年には死刑を避けるために有罪を認めることに同意しました。
その結果、仮釈放なしの終身刑(4度の終身刑)が決定しています。
エリックルドルフが爆弾テロを起こしたのは、「理想の社会主義社会」と「中絶」への反対を示すためということでした。
エリックルドルフはコロラド州フローレンス近くのADXフローレンス・スーパーマックス刑務所に収監されています。
FBIとリチャードジュエルの関係は?
FBIはリチャードジュエルを起訴したり逮捕することはなかったが、捜査と称して以下のことをしました。
2度の徹底した家宅捜査
同僚に尋問
経歴を調査
24時間の監視
それが84日間続きました。
リチャードジュエルの雇った弁護士が元FBI捜査官を雇い、その人の元で行われたポリグラフ検査に合格すると、監視は緩んで行きました。
また司法局の調査によると、FBIはリチャードが爆弾探知の訓練映画に参加しているとだまし、リチャードジュエルの憲法上の権利を放棄させようとしたりしていたとのことです。
1996年10月16日に、ジョージア州の連邦検事は謝罪はしないものの、手紙に捜査漏洩について遺憾に思うと書いてリチャードに送っています。
また別の機会には、「リチャードジュエル氏は一度も犯人として扱われていないことを国民は心に記すことが必要である」といい、ニューヨークタイムスは、「FBIが疑惑が間違っていたと認めた」と表現しました。
さらに、1997年7月の記者会見で、米国司法長官ジャネットリノは、「このようなことが起きて大変申し訳ない。私たちは彼に謝罪する義務があると思う。漏洩を残念に思う」と発言しました。
さらに2006年、ジョージア州知事が、「リチャードジュエルはヒーローとして記憶されるべき人だ」と述べました。
FBIとマスコミの関係は?
ヒーロー扱いされていたリチャードを、以前の爆弾事件で、爆弾発見者が犯人だったということを当てはめてFBIはリチャードを犯人だと推測しました。
法執行機関関係者(FBIを含む)はすでにジュエル氏が捜査を受けているとジャーナリストに伝えていました。
CNNのトム・ジョンソン社長はアトランタ・ジャーナルの編集者から電話を受け、同紙がジュエルを爆破事件の容疑者として指名する特別号を発行しようとしていると告げました。
ジョンソンは撮影現場のアンカーにジャーナル紙の一面を掲げさせ、見出しを読ませました。
法執行機関とメディアの総力がジュエルを英雄から悪役に変え始めていました。
報道機関はFBIのスピーカーになり、アトランタの新聞がそれを報じ、それを速報ニュースとして何度も流し、オリンピックを取材していた何千人もの記者たちが主導権を握りました。
翌日までに、ジュエルは世界中で悪名を轟かせました。
【左がリチャードジュエル本人、右が映画でリチャードを演じたポールハウザー】
メディアはジュエルのアパートの前で野営しました。
彼がどこかに行くたびに、FBI捜査官とカメラの不条理なキャラバンが彼の後を追いかけました。
彼が犯人であるというほのめかしとFBIのリークにもかかわらず、ジュエルは起訴されませんでした。
米国の検事はその秋、ジュエルは容疑者ではないとする手紙を書くという異例の措置を取りました。
エミー賞を取ったジャーナリストは、ワシントンタイムスにジュエルの件で、次のような文を寄稿しています。
情報源、特にその情報源が政府、特にその最高レベルを代弁していると主張する場合には、より懐疑的になるようになりました。
https://www.washingtonpost.com/
他にもさまざまな場所でFBIがリークすることが正しいわけではないと言われており、非難が重なったために司法長官が謝ることまで起きたのだと思われます。
題材となった映画やドラマは?
2019年 クリントイーストウッド監督 映画「リチャードジュエル」
2020年 テレビドラマ「マンハント」
テレビドラマ「クリミナルマインズ」
クリントイーストウッドの映画により、マスコミがリチャードジュエルに謝らないといけないということを個々のジャーナリストが感じたと言われています。
今はインターネットがあるので、間違った情報でも一瞬にして世界に伝わってしまうため、自覚が必要であると警鐘を鳴らしている人が沢山います。
リチャードジュエル死去
【リチャードジュエルを讃える塔の画像:オリンピック公園】
リチャードジュエル本人は、2007年8月29日に44歳で亡くなりました。
1998年に結婚した奥さんが仕事から帰ってくると、当時保安官補佐をしていたリチャードが家で倒れていたのを発見しました。
リチャードは糖尿病を患っており、2007年2月に腎臓に影響が出ていました。
司法解剖の結果、糖尿病と肥満による心臓への悪影響によるもので亡くなったと結論づけられました。
まとめ
アトランタオリンピック公演爆破テロの爆弾を発見したリチャードジュエルについてまとめました。
- リチャードジュエルは爆発物を発見し、人々を安全な場所に誘導したヒーローだった。
- FBIが以前の爆発事件で発見者が犯人だったというのを頭に置き、リチャードジュエルが容疑者であるとマスコミに言った
- リチャードジュエルは無実で、司法長官が謝った
- リチャードジュエルの話は映画やドラマになっている
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