2023年8月3日午後1時ごろ、覚せい剤取締法違反と麻薬取締法違反の疑いで、東京都中野区にある日本大学アメリカンフットボール部の寮に家宅捜索が入りました。
正直、「またか」の印象もある日本大学の不祥事ですが、その「またか」と思ってしまう事もふくめての経緯や、現理事長である林真理子氏の隠ぺい疑惑などについて調べてみました。
- 【日大アメフト部】寮から違法薬物発見の経緯は?
- 【日大アメフト部】過去の不祥事は?
- 林真理子の学歴と経歴とは
- 林真理子はなぜ日大の理事長に就任したか
- 林真理子は違法薬物の事実を隠ぺいした?
【日大アメフト部】寮から違法薬物発見の経緯は?
日大アメフト部の寮へ警視庁の家宅捜索がはいるまでの流れをまとめました。
2023年7月以前 | 日本大学に保護者を名乗る人物から、日大アメフト部の寮での大麻に関する情報が寄せられる |
2023年7月下旬 | 日大関係者が寮を調査。錠剤や植物片が発見、警視庁に提出される。 |
2023年8月2日 | 日大理事長林真理子氏、薬物疑惑を否定。 |
2023年8月3日 | 警視庁が日大アメフト部の寮に家宅捜索に入る。 |
今回の不祥事の発覚は、大学への通報だったようです。
大学は7月下旬には寮の調査を行い、発見された錠剤や植物片を警視庁に提出しました。
警視庁は錠剤に覚せい剤の成分が含まれること、植物片が大麻の一部であることを確認して、8月3日に日大アメフト部の寮に家宅捜索に入っています。
残念な経緯だけど、ここまでは分かりやすいね。
一見、ある意味当たり前の経緯をたどったこの事件ですが、一点不可解な部分が存在します。
家宅捜索前日の8月2日に、理事長の林真理子氏が疑惑を全面否定していることです。
仮にも日大の長である林真理子氏が、この一連の経緯を知らないということがありえるのでしょうか。
もし知っていたとして、どのような気持ちで「全面否定」という思い切ったコメントを出したのか。
それは錠剤や植物片の存在を知っていても、学生を信じていたということなのか。
あるいは、「事を大事にせずに収められる」方策を考えていたのか。
おおごとにしないのは無理じゃない?
謎は深まるばかりです。
【日大アメフト部】寮の場所はどこ?
日本大学アメリカンフットボール部寮は 東京都中野区南台5丁目11−5にあります。
駅からも遠くありませんし、公園やコンビニも近く、なかなか住みやすそうな環境に見えます。
きれいな建物だよね
【日大アメフト部】過去の不祥事は?
そもそも日本大学は、不祥事でよく話題になる名前です。
以下にニュースにもなった主な不祥事をまとめます。
2006 | サッカー、ラグビー両部の組織的不正乗車事件 | サッカー部、ラグビー部の学生が、練習場までの定期を不正に入手、使用していた |
2007 | 日大スキー部レイプ事件 | 複数のレイプ事件を起こした男子学生の事件と部の関係を否定。実際には合宿中の事件だった。 |
2013 | 理事長と工事受注業者のの癒着事件 | 大学の工事を受注している業者から、理事長が500万円を受け取った。 |
2018 | イベントサークル強強盗事件 | イベントサークル部の部員が、元部員の首を絞めるなどして鞄を強奪した。 この事件からイベントサークルの集金や恐喝、キャバクラでの労働の強要などがあきらかになった |
アメフト部反則タックル事件 | 関学アメフト部との試合において、危険な反則タックルを行い負傷させた | |
2021 | 理事長リベート脱税事件 | 理事長が大学業者などから受け取ったリベートを申告せず脱税した |
ちなみに上記の2013年と2021年の事件の理事長は、どちらも林真理子氏の前任である田中英寿氏です。
21世紀になってから今回で7件目の不祥事なんだ…
特に2018年の立て続けの不祥事は、日大の不祥事に「またか」の印象を強くもたらしたことは間違いありません。
2018年の不祥事の一つもアメフト部なんだね
不名誉な言われようではありますが、「またか」と言われることに根拠があることは認めざるをえないでしょう。
林真理子の学歴と経歴とは
現在の理事長である林真理子氏は日本大学初の女性理事長です。
林真理子氏の経歴を簡単にまとめてみました。
- 本名:東郷眞理子(東郷は婚家の姓)
- 生年月日:1954年4月1日(69歳)
- 出身:山梨県
- 最終学歴:日本大学芸術学部文芸学科
- 主な受賞:直木賞(1986)吉川英治省(1998)紫綬褒章(2018)菊池寛賞(2018)
林真理子氏と言えば、雑誌「anan」の巻末エッセイ「美女入門」がなんといっても有名です。
「ananを後ろから開かせる女」の異名を持ち、「美女入門」シリーズの旗艦は19巻に及びます。
また、映像化された作品も数多く、まさに売れっ子作家と言えるでしょう。
林真理子は結婚している?
初期のエッセイでは「結婚できない」という話題も多かった林真理子氏ですが、1990年36歳の時に当時40歳のサラリーマンの東郷順氏とお見合い結婚をしています。
結婚当初は東郷氏をべた褒めする発言がエッセイにもみられ、ほほえましくも幸せな家庭の状況が目にうかびます。
ウェディングドレスは「森英恵」、教会は「カトリック神田教会」、披露宴は「トゥールダルジャン」、披露パーティーは「赤坂プリンスホテル旧館」という結婚式は当時の話題をさらったようです。
1999年2月、44歳の時には長女を出産。
幸せな家庭の様子や愚痴なども、林真理子氏のエッセイに見られます。
林真理子の年収は?
林真理子氏の現在年収はもちろん未公開ですが、2015年に東京都渋谷区に建てた事務所兼自宅の豪邸が、土地代だけで3億という事実を見ても、相当な収入があることは間違いありません。
実は高額納税者の名前が公表されていたころは、いわゆる「長者番付」の常連でした。
1997年 | 6980万円 | 作家7位 |
1998年 | 3211万円 | 圏外 |
1999年 | 2719万円 | 圏外 |
2000年 | 2746万円 | 作家20位 |
2001年 | 2740万円 | 作家15位 |
2002年 | 2960万円 | 作家14位 |
納税額から考えると、この6年間で5億円ほどの所得があったのではないかと考えられます。
一年平均で8300万円ほど。
年によっての幅はおおきそうですが、5000万円から1億円程度の年収があるのではないかと思います。
ちなみにこちらは自宅ではなく、軽井沢の別荘だそうです。
素敵な別荘
お金に困っておられるということは、林真理子氏に限ってはなさそうです。
林真理子はなぜ日大の理事長に就任したか
前理事長である田中英寿氏が脱税などの不祥事によって辞任した後をうけて、林真理子氏が理事長に就任したのは2022年の7月。
まだ一年しかたたない状態での不祥事ということになります。
そもそも作家として多忙な林氏が日大の理事長という職を引き受けたことは、当初は驚きをもって迎えられました。
林氏はその理由のいくつかを自ら語っています。
林真理子が理事長に就任した理由①自分の母校を救いたい
林氏は日大芸術学科文芸学部の卒卒業生です。
ご自身のコラムでも日大の問題に積極的に触れてこられたという林真理子氏としては、不祥事続きの母校を何とかしたいという思いがあったようです。
林真理子が理事長に就任した理由②おもしろそう
インタビューで「面白そうだったから、ためらう理由もなく引き受けた」と語っている林真理子氏。
責任の重い職を「おもしろそう」と引き受けるバイタリティーには目をみはります。
でも面白いことばっかりじゃなかったよね
林真理子が理事長に就任した理由③学生と生徒のため
また、スポーツ報知の記事では、「私利私欲ではなく、学生、生徒の幸せを聞くことがうれしい」と語った林真理子氏。
たしかに人気作家である林真理子氏にとって、理事長の報酬が重要ということはなさそうな気がします。
林真理子は違法薬物の事実を隠ぺいした?
林真理子氏にとって、そんな母校と学生への愛と誠意を試されているともいえる今回の事態ですが、氏の8月2日の言動は不可解としか言いようがありません。
すでに大学当局によって寮からの押収物が、警察に提出されている状況での発言は、様々な憶測を呼ばずにはいられないでしょう。
- 大学が寮から大麻を押収したということはない。まだ確認されていないし、結果も出ていない。
- 9月に大会を控えているので、8月中には何らかの形で経緯を説明したい。
この発言の次の日に家宅捜索って!
林真理子氏の言動の理由の可能性を考察してみました。
林真理子の言動の考察①学生を信じていた
「学生のために」理事長に就任した林真理子氏が錠剤や植物片の存在を知りながらも学生を信じていた、という可能性はあるかもしれません。
信じたいのはわかるけど
もしそうなら、学生や若年層への違法薬物の広がりの危機が叫ばれる昨今に、教育者としては状況認識が不足していたとは言えるでしょう。
林真理子の言動の考察②事態を隠ぺいしようとしていた
就任一年での不祥事に狼狽し、できれば隠ぺいできないかと考えてしまう。
これもないとは言えない事です。
報道陣への発言でも、林真理子氏が9月のアメフト部の大会を気にしていた様子がわかります。
ただ、すでに押収物を警察に提出しているこの段階で、隠ぺいなど可能かどうか。
隠せるわけないんじゃない?
林真理子氏のような想像力豊かな作家に、そのぐらいのことがわからなかったとは思えないのですが。
林真理子の言動の考察③状況を知らされていなかった
これは「林真理子氏はお飾りの理事長であった」という前提に立つ話になります。
前理事長の不祥事による辞任の後を受けての「初の女性理事長」として就任した、「人気作家」である林真理子氏。
もともと教育者でもなければ学校経営の経験があるわけでもない林真理子氏に、理事長就任の打診があったのが、隠れ蓑とまでは言わないまでも、「話題作り」の側面があった可能性は否定できません。
張り切っていたのにそんな扱いだったらひどい!
もしも、林真理子氏が表向きだけの理事長で、細かな事件の経緯を知らされていなかったとすれば、8月2日の言動も納得できる気がします。
もしこの考察が正しいとすれば、日本大学の不祥事体質は理事長が変わっても変化していなかったということになるのかもしれません。
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まとめ
- 日大アメフト部学生寮に警視庁の家宅捜索が入った
- 容疑は覚せい剤と大麻の不法所持
- 日大理事長の林真理子氏は家宅捜索前日に疑惑を否定。
- 7月下旬には大学から警視庁に錠剤や植物片が提出されていた
- 林真理子氏が疑惑を否定した理由ははっきりしない。
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