6月14日午前9時15分ごろ、陸上自衛隊の日の基本射撃場から「銃による負傷者がいる。」と消防に消防に通報がありました。
いったいどこで、何が起きたのか。誰が何ために発砲したのか。
気になったことを調べてみました。
- 陸上自衛官銃発射事件の概要
- 日野基本射撃場ってどこ
- 自衛官候補生ってなに
- 被害者が搬送された病院は?
- 陸上自衛官銃発射事件容疑者のプロフィール
陸上自衛官銃発射事件の概要
- 2023年6月14日 陸上自衛隊日野基本射撃場から「銃による負傷者がいる」と消防に通報
- 18歳の自衛官候補生が殺人未遂容疑で逮捕される
- 使用されたのは89式自動小銃
- 自衛隊員3人が負傷。
- 負傷者のうち50代と20代の2人の死亡を確認
- 残る1人の負傷者は20代で重症
- 被害者は全員指導役の陸曹
事件は射撃訓練中に起きたようです。
教官ら約50人が、候補生約70人を指導していました。
隊員たちが整列するために並んでいたところ、容疑者が突然、指導員に向けて小銃を発射したとのこと。
容疑者は発射後すぐに付近にいた自衛官に取り押さえられました。
容疑者がいたのは射撃レーンに入る前の待機所だったそうです。
連射ではなく4発の弾を1発ずつ発射。
まず亡くなった20代陸曹のわき腹に1発あたり、亡くなった50代陸曹の胸に2発、最後に重症の20代陸曹の左足太ももに一発あたりました。
容疑者は狙って発砲したことを認めてもいるそうなので、事故ではなく事件であるのは確かなようです。
容疑は当初の殺人未遂から殺人に切り替えられ、15日午前中に送検されました。
また、自衛隊は15日に被害者の名前と階級を発表しました。
死亡したのは第35普通科連隊所属の菊松安親1曹(52)と、同連隊の八代航佑3曹(25)のお2人。
原悠介3曹(25)は全治3か月の重傷です。
追記:かなり詳しい事件の経緯がわかってきました
- 容疑者は次に射撃をするグループの待機場所にいた。
- 射撃位置についてからするはずの弾倉の装填を行い「動くな」と叫んだ。
- いち早く制止しようとした八代3曹に発砲
- 射撃の的とは真逆の後方に進み、菊松1曹に向かって発砲
- 制止しようとした原3曹に発砲
- 再び菊松1曹に発砲
- 教育隊長らが容疑者を取り押さえるも、さらに数発発砲
- 弾倉を取り外されても、それを拾って発砲しようとした
あまりに執念深く発砲を続けていて怖い!
待機場所で弾倉に弾を装填し、射撃位置で弾倉を銃に装填するという手順だったようですが、元自衛官などの談話では、「実弾を渡すのが早すぎる」という意見がちらほら見られます。
実弾演習の手順に変更があったのかな?
日野基本射撃場ってどこ
- 住所:岐阜県岐阜市7
- 所属:陸上自衛隊中部方面隊 第10師団
- 全庁300メートルの建物内部で射撃訓練ができる
岐阜城などからも遠くはないですね
自衛官候補生ってなに
容疑者が任官していたという「自衛官候補生」とはいったいどういう職務の自衛隊員なのでしょうか。
自衛隊のホームページの採用情報によりますと
- 採用直後の教育中の自衛隊員
- 18歳~33歳未満までの年齢で通年採用
- 三か月の教育ののちに2等陸、海、空士(任期制自衛官)に任官する。
つまり採用の直後の見習の自衛隊員ということのようですね。
厳密には自衛官ではまだないという扱いになるそうです。
被害者が搬送された病院はどこ
銃撃事件の被害者三人は岐阜市民病院に緊急搬送されました。
病院は午前中に予定されていた手術を急遽延期して、被害者の処置にあたったということです。
陸上自衛官銃発射事件容疑者のプロフィール
容疑者について現在わかっていることです。
- 名前:不明
- 年齢:18歳
- 入隊:2023年4月
- 所属;第35普通科連隊 新隊員教育隊
- 勤務地:守山駐屯地(名古屋市)
射撃の訓練を始めたのは5月の大型連休の後からだったということです。
射撃訓練の予定は5回で、空砲を用いた初回ののち、実弾訓練を4回行います。当日は最後の実弾訓練で、実技試験に当たる「検定」が行われていました。
追記:容疑者は高校2年生ごろには「自衛隊員になりたい。」という志望を周囲に話していたようです。
自衛隊の装備や制服などへの関心も高く、「自衛隊の寮で生活してみたい。」とも話していたとか。
入隊の試験に向けて熱心に勉強していたという話もあります。
志望を叶えて早々に、どうして事件を起こしちゃったんだろう。
新しい情報が入り次第追記します。
陸上自衛官銃発射事件の動機は
詳しい動機については捜査中です。
打たれたうち少なくとも50代の男性は年齢から、容疑者の「自衛官候補生」とは立場が違うことがわかります。
「指導員に向けて発砲した」という話もあるので、この50代の自衛官が指導員かもしれません。
追記:撃たれた三人は全員指導役の自衛官だったそうです。また、亡くなった20代の自衛官について「殺す気はなかった」と悼むような発言をしているとか。
亡くなった50代の自衛官を狙っての発砲という見方が強まっている半面、50代の自衛官とは違う階級を叫びながら容疑者が発砲したという話もあるようで、まだはっきりしたことは警察でも確認中のようです。
追記2:容疑者は「50代の指導官を狙った。20代の隊員は発射を妨げようとしたから撃った。足を狙った。殺す気はなかった。」と供述しているようです。
撃たれた3人の階級は陸曹で、防弾チョッキなどは着用していませんでした。
50代の指導官に「叱られた」という内容の供述もしているそうで、これが直接の動機なのかはまだ捜査中とのことです。
追記3:死亡した菊松1曹と負傷した原3曹は同連隊の新隊員教育隊の本部に所属。訓令計画の検討や備品の手配を担当しており、容疑者と日常的に接する立場ではなかったそうです。
死亡した八代3曹は容疑者と同じ隊で4~6人の自衛官候補生のグループを指導していましたが、容疑者が所属するグループの担当者ではなかったとか。
接触は少なそうなのに、どうしてこんなことに
追記4:容疑者は「銃と弾薬を持って外に出たかった。」「弾薬を奪おうと思った。犯行はその日に思い付いた。」と供述しているそうです。
そんなもの持ち出してどうするの⁉
さらに新しい情報が見つかり次第追記します。
自衛隊の対応は
陸上自衛隊トップである森下幕僚長は事件を受けて会見を開きました。
- 「武器を扱う組織としてあってはならないこと」「非常に重く受け止めている」と述べる
- 陸上自衛隊として調査委員会を立ち上げる
- 全国の射撃・爆破訓練をいったん中止し、部隊の安全管理を徹底する教育をするよう指示
捜査は岐阜県警と陸自中部方面警務隊の合同で行われています。
追記:6月15日森下幕僚長は、部隊の安全点検や隊員の心情や健康状態を把握することを条件に、射撃・爆破訓練を再開するよう指示をだしたそうです。
新しい情報があったら追記します
まとめ
- 2023年6月14日、陸上自衛官銃発射事件が発生
- 容疑者は18歳の自衛官候補生
- 被害者は三人(50代男性と20代男性の2人が死亡、20代男性1人が重傷)
- 被害者は全員指導役の陸曹
- 容疑者は50代の被害者に「叱られた」という供述をしている
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