2023年11月8日の「世界の何だコレ!?ミステリー」にて、ゴーストボーイと呼ばれたマーティン・ピストリウスが取り上げられます。
マーティン・ピストリウスの著書「ゴーストボーイ」は世界26カ国で発売され、ベストセラーにもなった実話です。
植物状態だと思われていたけど実は意識があった人の話しだよね?
周りから意識がある事に気づいてもらえず、10年余り孤独に耐えた自身の事をマーティン・ピストリウスは「ゴーストボーイ」と名付けました。
10年もそんな生活していたなんて辛過ぎるよね
今回は、【ゴーストボーイ】マーティン・ピストリウスの病気発症から回復、現在の生活に関して詳しくまとめました。
- マーティン・ピストリウスが植物状態になった理由
- マーティン・ピストリウスは「閉じ込め症候群」だった?
- マーティン・ピストリウスが回復した理由
- マーティン・ピストリウスの現在
【ゴーストボーイ】マーティン・ピストリウスが謎の病気を発症
南アフリカ出身のマーティン・ピストリウスは12歳だった1988年1月、学校から帰ってきた際にのどの痛みを訴えました。
医師からは当初「インフルエンザや脳結核ではないか」と診断され治療されますが、マーティンの体調は徐々に悪化します。
マーティンは歩くことができなくなり、自分で食べることもできなくなります。
そしてついに話すこともできなり、医者たちは、神経変性疾患を疑いましたが、何が影響してこうなったのか全くの謎でした。
マーティンが最後に話した言葉は、「いつ家に?」という言葉だったんだって!
マーティンの両親は医師から、マーティンは3歳の知能を持っていて、生きてもあと2年だろうと告げられ、家に帰って死を迎えるように言われました。
その後、マーティンは13歳の時に目は開いている状態ではあるものの、完全に意識を失ってしまい植物状態になってしまいました。
植物状態になったマーティン・ピストリウス
マーティンは12歳から10年以上を自宅とデイケアセンターで過ごしました。
医師からは12歳の時に2年の余命を言い渡されていましたが、マーティンは余命を超えて生きていました!
両親は医師から「マーティンは周囲の世界に気づいていないと」言われていましたが、実は違っていたのです。
病気になってから4年後、マーティンは身体は麻痺していましたが植物状態から意識を取り戻していました!
ですが周りの人はマーティンが意識を取り戻していることに気が付きませんでした。
マーティンかわいそう!
閉じ込め症候群とは
医学的にはマーティンのように意識はあるのに身体が麻痺している状態の事を「閉じ込め症候群」と判断する場合が多いようです。
- 意識が保たれ開眼していて外界を認識できるが、完全四肢麻痺と球麻痺のため、手足の動きや発話での意思表出能が失われた状態
- 意志表示をする手段がないため、体の中に閉じ込められた状態、鍵をかけられた状態として、「閉じ込め症候群」や「かぎしめ症候群」と呼ばれている
脳死や植物状態とは違うの?
脳死・植物状態に関しても説明していきます。
脳死と植物状態 | |
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脳死 | 脳死判定は大きくわけて2種類あります。1つ目は大脳と小脳、脳幹の全てが機能しなくなった場合の「全脳死」。 2つ目は脳幹の機能を失った場合の「脳幹死」です。脳幹には人が物を考えたり、人間の生命を維持するのに重要な役割があります。 その為、この脳幹が機能しなくなることで、人の死を意味します。 脳幹死の場合は、始めは大脳の機能は正常に動いていますが、やがて機能を失い全脳死になります。 |
植物状態 | 植物状態とは、脳幹や小脳の機能は残り、大脳の機能が失っている状態です。大脳の機能の一部や大脳機能の全ての機能を失うと、意識障害が起こります。 しかし、他の機能が正常の為、自分で生命活動を維持する事ができます。大脳が障害を受けた後でも、一部の方は回復して意識を取り戻す場合があります。 |
閉じ込め症候群は意識があるのに体が動かないから辛いね
意識はあるが身体が動かなかったマーティン・ピストリウス
マーティンはこの時期に関して「無力だった」と話しています。
「想像の中に逃げることで常に頭をいっぱいにしていました。
意識の中に生きることが悲惨な現実と向き合い、気を紛らわせる唯一の手段でした。
私が痛みを感じていることや母にあなたは素晴らしい母親だと伝える事、みんなを愛していることを伝えられればと思っていました」
https://www.youtube.com/watch?v=AsOBKdpTiXU
毎日、毎年、マーティンは動かない体に閉じ込められ、残されたのは自分の考えだけでした。
マーティンはこの頃の事をこうも話しています。
「私は究極の孤独を経験した。でも自分自身でいることの心地よさを学んだ。
https://www.youtube.com/watch?v=AsOBKdpTiXU
コミュニケーションを軽視するのは簡単だと思う。誰もが言葉よりも行動の方が力強いと言います。しかしそうでしょうか?
コミュニケーションは私たちの最強のツールのひとつであり、私たちの言葉こそが行動を促すのではないでしょうか」
「閉じ込め症候群」を経験した事のある人にしかわからない孤独を乗り越えたマーティンの言葉は心に響きますね。
12歳から23歳まで「閉じ込め症候群」のような状態だったマーティンは、その後ある出会いによって人生が劇的に変化していきます!
次から詳しく解説していきます!
マーティン・ピストリウスと介護士の運命的な出会い
マーティンが25歳になった2001年、いつも行っているケアセンターの介護士、ヴィルナ・ファン・デア・ヴァルトが「マーティンには意識があるのでは」と言います。
彼女は、マーティンが人々が思っている以上に意識があることに気づき、マーティンからの信号を受け取り始めました。
「彼の目は輝いていて、私のことを理解してくれているのがわかりました」とヴィルナは語りました。
彼女は両親に認知機能検査を受けさせるよう勧め、マーティンは初めて自分が理解していることを人々に示すことができたのです。
「彼女はすべてを変える触媒だった。 もし彼女がいなかったら、私はおそらく死ぬか、どこかの養護施設で忘れ去られていたでしょう。」とマーティンは語っています。
回復していくマーティン・ピストリウス
その後マーティンの両親は、理論物理学者の故スティーンブン・ホーキング博士が使っていた技術と同様の通信ソフトが搭載された特別なコンピューターを手に入れました。
「母に夕食に何が食べたいかと聞かれ、『スパゲッティボロネーゼ』と答えたら、母が実際に作ってくれた時のあの気持ちは一生忘れないと思います」と彼は語った。
「取るに足らないことだと思われるかもしれませんが、私にとってそれは驚異でした。」
劇的な回復だね!
マーティンは人生を再構築することを目標に大学に通い始め、自動車の免許も取得し、車いすのレーサーとしても活躍しています。
そして彼は妹を通じて知り合ったソーシャルワーカーのジョアンナと2009年に結婚しました。
どんどん自分を取り戻していってるね!
【ゴーストボーイ】と呼ばれたマーティン・ピストリウスのその後
現在、マーティン・ピストリアスは48歳になり、イギリス国籍を得て、イギリスのエセックスに暮らし、コンピューター科学者および Web 開発者として働いています。
自伝『Ghost Boy』は、ニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストに上がっていました。
2018年12月にはジョアンナとの間にセバスチャンという男の子が生まれ、家族3人で幸せに暮らしています。
【ゴーストボーイ】マーティン・ピストリアスからのメッセージ
マーティン・ピストリアスは、可能性を見落とさないことが大事であると話しています。
「理解していると思っているかどうかに関係なく、すべての人に優しさ、尊厳、思いやり、敬意を持って接してください。」
辛い思いをした人だからこそ言えるメッセージだね
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「ゴーストボーイ」と呼ばれたマーティン・ピストリアスについて詳しく調べました。
- マーティン・ピストリウスは12歳の時に突然原因不明の病気になり、歩くことも話すことも出来なくなり植物状態になった
- 意識がないと思われていたが植物状態になってから4年後に意識が戻っていた
- 意識があって身体が動かない状態の事を、医学的には「閉じ込め症候群」と呼んでいる
- 2001年にマーティンの介護士がマーティンの意識があることに気が付き、劇的に回復していった
- 現在はエンジニアとして働いている
- 2009年に結婚している
- 2018年には子供も生まれている
ここまでご覧頂きありがとうございました。
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